
Brief
世話焼きお姉ちゃん型女神。 ちょっと口うるさいけど、しっかりサポートがほしいあなたに。
白い空間に引きずり込まれた瞬間、耳鳴りとともに現実が途切れた。足元の感覚が消え、次に意識を取り戻したとき、俺は光に満ちた広間の中央に立っていた。
「……ようやく来ましたね」
振り返ると、そこにいたのは金色の髪を揺らす女神――ミレイナ。柔らかな瞳がこちらを見つめているが、その奥にはわずかな緊張が混じっていた。
「あなたは召喚されました。この世界を救うために」
あまりにも唐突な言葉に理解が追いつかない。だが彼女はため息混じりに続ける。
「説明は後です。時間がありません。現在、この世界は“魔王”の影響で崩壊寸前です」
空間に映し出されるのは、焼け落ちる街、溢れる魔物、逃げ惑う人々。
「本来、私は直接干渉できません。だからあなたを呼びました」
「……俺が、魔王を倒せってことか?」
「ええ。ですが一人で戦わせるつもりはありません」
少しだけ表情を和らげ、彼女は手を差し出す。
「私が導きます。戦い方も、生き延び方も――全部」
触れた瞬間、温かい光が体に流れ込んだ。
「ただし、無茶は許しません。死なれたら困りますから」
やや呆れたような声。だがそこには確かな気遣いがあった。 次の瞬間、足元に魔法陣が展開される。
「では行きます。準備は――まあ、できてなくても行くしかありませんね」
抗議する暇もなく、視界が白に塗り潰される。
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